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歯並びが気になる方へ──「成長」を活かす予防的矯正

「前歯がガタガタに生えてきた」「受け口が心配」「口がいつも開いている」
こうしたお悩みの背景には、顎の成長不足やお口まわりの機能の乱れが関係している場合があります。
「小児顎顔面矯正」は、歯そのものを動かすのではなく、顎の正常な発育を促すことで歯が並ぶための土台を整える矯正方法です。
5〜10歳前後の成長期に行うことで、将来的な矯正の必要性を減らせる可能性があるとされています。

なぜ歯並びが悪くなるの?──現代の子どもに起きている変化

近年の子どもたちは、栄養状態が良くなったことで「歯」はしっかり発育している一方、
柔らかい食事や咀嚼機会の減少によって「顎の骨の発育が不十分」といわれています。
そのため、大きな歯に対して小さな顎ではスペースが足りず、歯並びが乱れやすくなってしまうのです。

また、以下のような習慣も歯並びに影響を与えるとされます。

  • 指しゃぶり・口呼吸
  • 舌で歯を押す癖(舌癖)
  • 頬杖や猫背などの姿勢習慣
  • 飲み込みや発音のクセ

こうした骨や筋肉の発育に関わる生活習慣も含めて整えていくのが、小児顎顔面矯正の考え方です。

小児顎顔面矯正とは?──歯ではなく「顎の成長」をサポート

一般的なワイヤー矯正は、歯を物理的に動かして歯列を整える治療です。
それに対して、顎顔面矯正は、顎の骨の発育やお口周りの筋肉のバランスを整えることを目的とした予防的矯正です。

  • 呼吸や舌の使い方、姿勢などを評価
  • 顎の成長を妨げる要因を見つけて改善
  • 顎の発育に合わせた装置を用いて歯が並ぶスペースを確保
  • 顎の成長期に働きかけることで、将来的な抜歯や複雑な矯正を回避できる可能性があります

どんなお子さんに向いているの?

  • 前歯の並びがガタガタしてきた
  • 下顎が出ている、または上顎が引っ込んでいる
  • 口呼吸が多い、口がいつも開いている
  • 食べるときにクチャクチャと音がする
  • 姿勢が悪く、猫背気味

これらの状態は、歯並びだけでなく顎の成長や呼吸機能の発達に影響を与える可能性があります。
矯正が必要かどうかも含め、まずは専門的な視点で診断いたします。

治療の流れ

  • カウンセリング(初回相談)

    お悩みや気になる症状を伺い、必要な検査をご提案します。

  • 精密検査・診断

    レントゲン、口腔内写真、姿勢・呼吸の評価などを実施します。

  • 治療計画のご説明

    装置の使用、トレーニングの内容、費用などをわかりやすくご説明します。

  • 治療スタート

    ・顎の発育を助ける矯正装置の装着(主に就寝時)
    ・MFT(口腔筋機能療法)の指導
    ・月1回の経過チェック

    ※症状によっては装置を用いず、生活習慣の見直しを中心に行うこともあります。

治療法の種類

  • プレオルソ(マウスピース型筋機能矯正装置)

    プレオルソは、やわらかい素材でできた取り外しができるマウスピース型の矯正装置です。主に小学生くらいまでの子どもが対象で、成長期に合わせて使うことで、歯並びや噛み合わせの改善を目指します。
    プレオルソの特徴は、歯を無理に動かすのではなく、お口周りの筋肉や舌の使い方、呼吸の仕方などを正しく整えることで、自然な歯並びの改善を目指すサポートを行います。
    お子さんが自宅で毎日決まった時間装着し、必要に応じて口の周りのトレーニング(筋機能療法)も行います。

  • ワイヤー矯正(固定式矯正装置)

    ワイヤー矯正は、歯に「ブラケット」という小さな装置をつけ、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を正しい位置に動かしていく治療です。
    永久歯が生えそろったお子さんや、大人の矯正にも広く使われています。
    細かい歯の移動や、全体の噛み合わせをしっかり整えられるのが特徴で、歯並びのズレが大きい方にも対応できます。

上顎(上あご)拡大装置

【目的】

中央に位置するスクリューを回転させることによって上顎骨(鼻上顎複合体)の成長(側方・前方)を促進させるためのものです。

【取り扱い方】

スクリュー中央にある穴を前から奥まで1日1回(1/4回転、90°)回すことでスクリューを拡大します。
1回で0.2mm拡大されます。決められた拡大量を確実に得るために、決められた日数(回転数)だけ回してください。
回すのを忘れて翌日に2度回したり、早い効果を期待して1日に何度も回すと歯の脱臼の恐れがあります。

【変化】

スクリューを回し始めて最初の頃は歯の痛みを訴える場合がありますが、数日でなくなります。
その後、眉間や鼻の奥の部分が辛くなったり、鼻が痛む場合がありますが、これは骨の改造が活発化していることを意味しています。また、鼻水や鼻血が出る場合もありますが、好転反応ですのでご心配はいりません。
最初、前歯が開きますが拡大のために必要なことですのでご了承ください。

【舌機能の学習】

装置が比較的大きいので、発語、開口、嚥下の際に舌をスクリューに押し付ける必要性が生じます。
大変ではありますが、舌の上下運動、側方運動の機能学習に効果的に働きます。

【食べ物】

ガム・ソフトキャンディー・お餅など装置につきやすい食べ物はできるだけ摂らないように気をつけましょう。
スクリューの裏側に食べ物が入りやすいですので、専用のブラシで取り出してください。
専用のブラシを使う、お箸や爪ようじを使用すると、装置の破損や脱落の危険がありますので使わないでください。

【ハイラックスタイプ】

基本的には一番最初に使用する装置です。
中央のスクリューを回すことにより、上顎を拡大します。

【ファンタイプ】

ファンタイプは扇形に骨を拡大します。
ハイラックスタイプよりも前歯は広く広がります。

上顎前方牽引装置(MPA・フェイスマスク)

【目的】

上あごの発育は骨そのものと骨の合わせ目(縫合部)で進みます。
本装置は上あごを前方へ牽引することにより骨の縫合部での成長を促進させることを目的とします。

【使用法】

装置は夜寝ている間は必ず付けるようにしましょう。あごの骨は24時間常に発育していますので、週末など家にいる間はできるだけ長く付けるようにしてください。ゴムは、まずお口の中のワイヤーにかけてからお口の外の装置にかけるようにします。外す時は逆にお口の外の装置からゴムを外します。ゴムは使用していると伸びて、ゆるくなりますので2〜3日おきに新しいゴムに交換してください。

【注意点】

お口の中のワイヤーは、手で触ったりしないようにしてください。装置が外れたり、壊れたりする原因になります。
※ご来院の際は必ず装置をお持ちください。
※装置の不具合や変わったことが生じたらご連絡ください。

上顎の奥歯または犬歯あたりに固定式または着脱式のアンカレッジ(バンドやブラケット、口蓋側の装置)を取り付け、それとフェイスマスク本体をゴム(エラスティック)で連結します。

フェイスマスクは額と顎の2か所で支えるフレーム構造になっており、ゴムの張力で上顎を前方に牽引します。

上顎弧線装置

【目的】

上あごにワイヤーを沿わせ、歯列を拡大したり、個々の歯を動かしたりすることを目的としています。

【調節法】

数週間に1回ワイヤーを広げたり狭めたりして調節します。また、個々の歯を動かす場合は、動かそうとする歯に小さなボタンを接着してゴム等の弾性を利用して歯を動かし、ゴムを交換して調節します。

【変化】

歯列を拡大する場合、ワイヤーが歯列を押すことにより、歯列が側方や前後方向に広がります。
この時、歯の移動方向に沿って歯槽骨の改造が起こります。

【注意点】

①清掃

上あごや歯にワイヤーが沿っている部分は清掃がしにくいため食べ残しや歯垢、歯石が沈着しやすくなるので、タフトブラシなどの小さなブラシを使用して丁寧に時間をかけて清掃しましょう。

②食事

装置自体は上あごや歯の裏側に沿っているため違和感は比較的少ないですが、装置に慣れるのに1週間ほどかかります。
装置に慣れるまでは食事も気を付けて摂れるものから始め、固い物などは咬みにくかったり、咬んだ時に痛い場合もあります。痛みは数日でなくなるため、痛みが続く場合も徐々に慣らすようにしましょう。慣れるまでは気にせずお過ごしください。
ワイヤーを手で触らないようにしてください。
※装置の不具合や固定の外れたことが生じたらご連絡ください。

上顎の左右の奥歯(主に第一大臼歯)にバンドを装着し、それらをつなぐ形で歯の内側(口蓋側)に金属製のアーチワイヤーや拡大スクリューを固定します。

中央部分にネジ(スクリュー)が付いており、これを一定間隔で回すことで上顎歯列や口蓋を少しずつ拡大していきます。

下顎弧線装置(リンガルアーチ:L・A)

【目的】

歯の裏側にワイヤーを沿わせ、歯列を拡大したり、個々の歯を動かしたりすることを目的としています。

【調節法】

数週間に1回ワイヤーを広げたり狭めたりして調節します。また、個々の歯を動かす場合は、動かそうとする歯に小さなボタンを接着してゴム等の弾性を利用して歯を移動させ、ゴムを交換して調節します。

【使用法】

歯列を拡大する場合、ワイヤーが歯列を押すことにより、歯列が側方や前後方向に広がります。
この時、歯の移動方向に沿って歯槽骨の改造が起こります。

【注意点】

①清掃

歯にワイヤーが沿っている部分は清掃がしにくいため歯垢や歯石が沈着しやすくなるので、タフトブラシなどの小さなブラシを使用して丁寧に時間をかけて清掃しましょう。

②食事

装置自体は歯の裏側に沿っているため違和感は比較的少ないですが装置に慣れるのに1週間ほどかかります。
装置に慣れるまでは食事も気を付けて摂れるようにしながら、固い物などは咬みにくかったり、咬んだ時に痛い場合もあります。
痛みは数日で消えますので、最初のうちは柔らかいものから徐々に慣らすようにしましょう。

下顎の左右の奥歯(主に第一大臼歯)にバンド(銀色の輪)を装着し、それらをつなぐ形で歯の内側(舌側)にワイヤーや拡大スクリューを備えた装置が固定されます。

アーチ状のワイヤーが下顎歯列の内側に沿って配置され、必要に応じて中央付近に拡大用のスクリューが組み込まれます。

お子さん自身の理解と協力がカギです

小児矯正は、ご家族だけでなくお子さん本人の協力や意欲がとても大切です。
市川市の小児歯科・小児矯正歯科 下総中山アール歯科では、年齢に応じた説明を行いながら、お子さん自身が治療に前向きに取り組めるように支援しています。
保護者の方の不安やご質問にも丁寧に対応し、ご家族で安心して治療に取り組める環境を整えています。

まずは気軽にご相談ください

「様子を見たほうがいいのか、それとも治療が必要か?」など、判断が難しいことも多いかと思います。
早期からお口の状態を知ることは、お子さんの将来にとって大きな意味があります。
気になることがあれば、お気軽に初回相談をご利用ください。
矯正が必要かどうかも含めて丁寧にご案内いたします。